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Column
真ちょえん的日記
国際政治を読むキーワード【2】。 2008年09月16日(火) 国際関係に限った話ではありませんが、
とくに国際政治で言えることは、 AだからBなのだ、というような 簡単なフレームワークがないということです。 「アメリカが嫌いだから、テロを起こす」というような 単純な決めつけができないというわけです。 だからといって、 AだからBであり、BだからCであり、CだからDであり、DだからE。 すなわちAはEに繋がる、というような、 風が吹けば桶屋というようなこともありません。 多くの場合、 AだからBであると同時に、CだからDという 似て非なる事象が関連して起きるということが見られます。 つまり、敵国を憎いと思う気持ちと、 自国が最良だと崇める気持ちが同時に起こり、 複雑に絡み合うことで、戦争やテロ活動へと発展するかもしれないのです。 さて今日は「貧困と反政府活動」のお話です。 ■貧困と反政府活動 貧困は、国の発展に大きな影響を与えます。 貧困それ自体が問題なのではなく、貧困が巻き起こす症状が 国をむしばんでいくのです。 経済的に恵まれていないと、子どもたちは学校へ通うことができません。 この点が貧困の最大の問題と言えるでしょう。 学校に通えない理由には三つくらいあるでしょうか。 一つは教育にかかる費用が捻出できないということ。 二つめは、子どもも労働力として必要であるということ。 三つめは、教育を受けさせる意義が親たちに理解されていないということ。 教育を受ける人が少ないと、 当然、高等教育の道に進み、国内の工業や経済の発展に資する人材が不足します。 影響はそれだけではありません。 誰と結婚し、どれだけの子どもを産み育てていくのか、などという人生設計や、 病気、特にHIVに対する知識にも乏しくなり、 経済余力を遙かに超える数の子どもが家族の中にいたり、 HIVで若くして亡くなっていくということもあります。 きちんとした教育が、適切規模の生活を保障するのです。 教育は問題解決の手段も教えます。 政治を変えるにはどうすればよいのか。 私たちは教育で国会の仕組みを習いました。 そして経験的に、投票による政治参画、 メディアによる世論形成、正当な形でのデモ活動が、 政治への影響力を持っていることを知っています。 けれども、その手段を知らなければどうするのでしょうか。 直接的に訴えるという方法を採るかもしれません。 政府を転覆させようと、 クーデターや革命が起きます。 それだけなら被害も限定的ですが、 貧困で教育を満足に受けられなかった人に 反政府的なメッセージだけを届けて、反政府活動に動員し、 内戦を助長するということも起きています。 もちろん独裁政権があって、 それが選挙という手段を取らせないという 大問題も横たわってはいますが、 武力こそが唯一の解決手段だと思わせてしまうのは、 教育がうまく機能していないということに一つの要因があると 考えられます。 ポル・ポトの独裁政権が続いたカンボジアでは 子どもたちも働かされました。労働者として、そして見張りとして。 ポル・ポトこそ絶対だと教えられた子どもたちは、 それ以外の選択肢を考えることもできぬまま、 ただ、ポル・ポトを信じたのです。 いまもアフリカ東部、スーダンのダルフール地方では内戦が続き、 一般市民を巻き込んだ、凄惨な状況が続いています。 武力に訴えない手段がなかったのか。 女性や子どもを守るために何ができるのか。 国際社会の勇気ある行動と、 問題を早くに対処できなかったことへの自問自答が求められています。 これからの復興は、何より教育の整備が急務であることは 言うまでもありません。 写真は、カンボジアの首都・プノンペンにある中田厚仁さんの顕彰碑です。 中田さんは93年、UNTAC(国連カンボジア暫定統治機構)のボランティアとして活動中、 銃撃を受け亡くなりました。25歳でした。 困窮を救い、安定した生活をもたらそうと志し高く海外に飛び出していった青年が 夢半ばにして現地で斃れるということは少なくありません。 それでも海外を目指すという意志を私は尊重したいと思います。 国際政治を読むキーワード。 2008年09月14日(日) 新聞の国際面、読むことはありますか?
あまり身近な話題ではないですし、 そもそも新聞もあまり読まない人も多いのでは。 (私もその一人。 周1〜2回くらいキオスクで夕刊を買うくらい) ※山口で夕刊を売ってるのはキオスクスタンドくらいだし。 でも、その夕刊の総合面とか、 ニュース番組のフラッシュニュースとかで、 ちょこちょこっと触れられてる国際情勢って 少しでも分かると楽しいですよ。 グルジアってどこ? なんでロシアが介入してくるの? アフガニスタンっていつまで治安が悪いまんまなの? テロってなんで起きるの? なんでみんなアメリカを批判するの? ならず者国家がなんでまだ残ってるの? その理由、ちょっとでも分かると、 ニュースの全体像が見えてきて、 なるほどな、って思えます。 もちろん事の一面だけを見てこうなのだと断言することは あまり良くはありませんが、 ニュースは、読み手が自分なりの尺度で理解し、 自分の行動に繋げることが大切。 知らないよりも、知っておきましょうよ。 で、そんな最近の国際政治を読み解くキーワードは五つあります。 ・冷戦と社会主義 ・貧困と反政府活動 ・宗教対立 ・失われた土地 ・オイルマネー 言い換えれば、五つのキーワードで 国際政治の動向はくくれてしまうかもしれないということです。 で、それぞれの簡単な解説文を作ってしまいましたので、 きょうから5回連続で連載することとします。 ■冷戦と社会主義 冷戦は、社会主義の名の下に 強力な国民統制を敷いたソビエト連邦(旧ソ連、現ロシア)と、 資本主義、民主主義を掲げたアメリカや西ヨーロッパ諸国の対立です。 社会主義陣営を東側、アメリカなどを西側とも呼び、 東西対立などと言われてきました。 東西の中間にあったドイツは、東西で体制が分かれ、 自由経済の中で豊かになった西側と、 ソ連の締め付けにあった東側で、極端な貧富の差も生まれました。 社会主義は原則として、出る杭を許しません。 豊かになる意欲に燃える資本家は、社会主義には不要なのです。 これは人民が全く等しい生活ができるという利点がある反面、 生産効率や利益への野心も向上心も介在しないことから、 国力はまったく発達しません。 日進月歩の世界の技術に追従することもなくなり、結果として、 貧しい国になってしまうのです。 東側諸国は一様に同じような状態となり、 ついには80年代後半から90年代にかけて、 民主化が一気に進むことになります。 90年、ベルリンの壁の崩壊に象徴されたドイツの再統合が起きます。 ソ連自体も体制が緩み、ついには91年、エリツィンがソ連を解体。 冷戦は終結を迎えます。 冷戦の弊害は東側諸国の疲弊だけではありません。 ソ連とアメリカは実際の戦いを交えない代わりに 軍備を増強させ、人類を絶滅しうるだけの核兵器を持ちました。 また、ソ連とアメリカが背景に付いた「代理戦争」も各地で勃発。 ベトナムや朝鮮半島がその舞台となり、 朝鮮半島では未だに国家が分断しています。 冷戦終結後、さて、どういうことが起きたのでしょう。 一部の国は西側との結びつきを強固にするため、 北大西洋条約機構(NATO)に加盟したり、 親米政権ができたりしました。 ロシアも民主化に乗り出しますが、 エリツィンは経済政策に失敗し、経済が極端に悪化します。 ロシアの荒廃が、アメリカの勢力拡大を許し、 東側諸国の国際的地位の低下も免れることはできませんでした。 強いロシアを再び、という声が上がるようになります。 対外政策で強権を発揮するプーチンの登場は、 ロシアにしてみれば自然の流れでした。 プーチンはロシアからの独立しようと考える国内民族を許さず、 時に弾圧します。 強いロシアを取り戻すため、アメリカとの対立を煽ったり、 隣国の併合も試みるようになります。 世界は再び、アメリカとロシアがにらみ合う展開になってきたのです。 = = = グルジアも旧ソ連から91年に独立。 国家としての影響力が及ばない自治州を国内に抱えながらも、 民主化へ乗り出していました。 今回のグルジア争乱は、強いロシアを取り戻すために、 グルジアを併合しようとするロシアの思惑があったと考えるべき面があります。 グルジア領内の自治州はロシアの強い影響下にあります。 一方でアメリカはグルジアのサーカシビリ政権を全面支持していて、 グルジアを介したアメリカと、自治州を介したロシアとの 代理戦争とでもいうべき、まさに冷戦の構造がここにあるのです。 サプリと、TOEICと、35番廃止。 2008年09月02日(火) たまっている文章を放出する企画。その1。
■サプリの「流行」一考。 サプリメントや健康食品の「流行」ってなんだかおかしいな、 と思っていた今日この頃でした。 体に良いものに、流行も廃りもないだろう、と。 でも、ちょっとだけ分かる気もするんです。 必要な栄養素(不足する栄養素)は、 時代によって変わるかもしれない。 たとえば現代人は、 少し前にくらべて格段に長い時間、 電子的につくられた映像画面(ディスプレー)を 見ているわけですし、 目の疲れは極限状態にあるかもしれません。 ディスプレーを眺めるということは、 同じ姿勢をとり続けることでもあり、 肩や首の凝りにつながり、頭痛を誘発します。 頭痛、肩こりなどは、疲れを感じさせやすくもしますね。 ヒートアイランド現象による昼間気温の上昇や エアコンの過度な利用による乾燥は、 肌のトラブルや、体の不調に 結びついているかもしれません。 つまり、 10年前、20年前よりも、 目の疲れに効くサプリがいるようになったし、 肩こりや頭痛に対抗できるサプリも必要になった。 乾燥に対処しうる健康食品も求められるようになった。 ということが言えそう。 そして、これからもし、 通勤手段がセグウェイになり、 旅行が宇宙旅行になったら。 食糧難で食事が日の丸弁当だけになったら。 その時代、その時代に応じたサプリが また出てきそう。 ■TOEICの結果。 TOEICの結果が返ってきた。 ん。 目標点は案の定、下回った。 ブランクがあるし、 当日の状況を考えるといたしかたがあるまい。。 ただ、最悪の点数でもなかった。 過去からの点数傾向を考えれば、 ブレくらいでしかない。 そういう意味では、 コンスタントに点数が稼げるくらいの 英語力を身につけさせてくれた 母校T高校のT教諭には感謝したい。 ■西鉄バス筑豊35系統部分廃止。 西鉄バス筑豊の35番系統は、 田川後藤寺バスセンターを出発し、 香春町、新仲哀トンネルを経て行橋駅に到る都市間路線。 田川から香春町の鏡山まではかなり多く運行されているが、 鏡山から行橋までは、平日5往復、休日3往復という 公共交通としてはぎりぎりの便数で運行していた。 先ごろ、新仲哀トンネル香春側坑口そばの呉バス停から 行橋駅までの区間が9月いっぱいで廃止となることが決まった。 西鉄バス筑豊は京築地域での営業がなくなり、 京築交通、二豊交通などの流れをくむ西鉄バスは 細々と営業する19番系統と北九州空港エアポートバスを除き、 京築地域で姿を消す。 呉から行橋駅にかけてはほかの路線と同様に、 太陽交通バスが、バス停の増設や増便も視野に、 廃止の翌日から引き継ぐ。 太陽交通は西鉄撤退路線のほとんどを引き継いでおり、 路線網が急速に拡大した。 規模だけで言えば、 福岡県内では堀川バスに匹敵するだろう。 コミュニティバス事業者ではなく、 中堅のバス事業者になったと言っていい。 今後は走らせるだけではなく、 きめ細かいダイヤ設定や路線設定、 バスカードなどの乗車カードやフリーパスの導入など、 ソフト面、ハード面でのサービス向上が求められる。 それは、突然。 2008年09月01日(月) 21時のBSニュースで、
首相が21時30分から緊急会見をすると言っていたので、 ついに「解散」を表明するのかと思った。 …辞任ですか。 内閣改造したばかりなのに、 辞任ですか。 (NHKはキャスターが皆ぐだぐだなんですけど) こうした突然の辞任には3つくらいの理由が想像できる。 1.体調不良か、政治的圧力によって、辞任せざるを得なくなった 2.何らかの問題が発覚するのを恐れて辞任した 3.次期首相や幹部間で密約があった で。 あの、やはり、一言だけ言わせてもらえれば、 辞任ではなく、解散すべきでしょう。 この政治的、経済的閉塞感は、 誰が打破してくれますか?
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