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Column
真ちょえん的日記
日本語入力を比較。
2009年12月22日(火)
普段、日本語入力にはATOKを使っているわけですが、
最近になって、GoogleとBaidu(バイドゥ)が
それぞれ日本語入力ソフトを開発。
両社とも無料の試用版をインターネットで公開したので、
さっそくインストールして使ってみました。

まず、Google日本語入力ですが、
こちらは、3文字くらい打つと、
自動的に変換候補(予測変換)が現れます。
これはとても便利なのですが、
3文字目を打つ前後から少し動作がもたつきます。
変換候補を探すためなのでしょうが、
マシンスペックに依ってしまうので、
このあたりがもうちょっとスムースになることを期待します。
ただ、変換される候補がとても多彩で、
「わらいめ」と打つと、当然のように「笑い飯」が、
「いおんやは」と打つと、「イオン八幡東ショッピングセンター」、
「もじこうれ」と打つと、「門司港レトロ倶楽部」も候補に。
長文をタイプする必要がないのは嬉しいところ。
ただ、その候補が、「誤用」である可能性は排除できないので、
きちんとした文章の作成には、
やはりATOKは書かせません。
※わたくしの場合、紙の辞書も欠かせませんが…。

続いて、Baidu Type。
こちらはBaidu日本法人の
女性スタッフが中心となって作成したのだそう。
で、こちらはというと、
一文字目を打ったところから予測変換が始まります。
通常のIMEとは違って文字が横に並んで行くため、
最初は、「えっ?」と思うものの、
なんだか懐かしいような気もするのです。
この変換方式、むかしのワープロみたい。
別に「アドバンスモード」が用意されていて、
こちらはスペースキーを押すと
自動的に一番最初の変換候補が確定されます。
これは、かなり効率入力できそうです。
また、動作の速さはGoogleに勝ります。

では、ちょっと、意地悪に、
次の単語がちゃんと変換されるかどうか、
チェックしてみましょう!

AはATOK(ATOK2007)、GはGoogle日本語入力、BはBaidu Type、
MはMicrosoft IME 2007。
◎は全部の文字を打ち終わる前に変換候補が出てきたもの。
 横の数字は何文字目を入力した段階で正しい候補を出したか。
○は全文字を入力したら一発で変換ができたもの。
△は変換候補の2つめ以降に出てきたもの。
×は変換ができなかったものや、
 文節を変更しなければならなかったもの。

採点はATOKに不利にならないよう
◎と○を5点、△を3点とし、
×は、実用に耐えうるわけではないので、−1点評価としてみた。
(すべて◎や○ならば100点です)


1)まずは日本の総理大臣、はとやまゆきお
A:○  鳩山由紀夫
G:◎2 鳩山由紀夫
B:○  鳩山由紀夫
M:×  鳩山幸雄

2)続いて先日訪日した、しゅうきんぺい
A:×  集金ペイ
G:◎6 習近平
B:×  集金平
M:×  周金平

3)アメリカの大統領、ばらくおばま
A:×  原句オバマ
G:◎3 バラク・オバマ
B:○  バラクオバマ
M:×  バラク小浜

4)芸能人も試してみましょう。ふじわらのりか
A:○  藤原紀香
G:◎5 藤原紀香
B:○  藤原紀香
M:×  藤原の理科

5)カタカナが入るとどうなるでしょう。ところじょーじ
A:○  所ジョージ
G:◎4 所ジョージ
B:○  所ジョージ
M:○  所ジョージ

6)ギラヴァンツ北九州(ニューウェーブ北九州)の監督。よなしろじょーじ
A:○  与那城ジョージ
G:◎5 与那城ジョージ
B:○  与那城ジョージ
M:○  与那城ジョージ

7)マニアックかもしれませんが、ギラヴァンツの選手。しげみつたかき
A:×  重光貴樹
G:◎5 重光貴葵
B:×  重光貴樹
M:×  重光孝樹

8)続いて、北九州の難読地名から、かみこうじゃく
A:○  上上津役
G:◎5 上上津役
B:○  上上津役
M:×  神鋼弱

9)山口の難読地名から、こっとい
A:○  特牛
G:×  特牛崎(変換しすぎ)
B:×  こっとい
M:○  特牛

10)これは私が大好きな?難読駅名、ぜぜ
A:○  膳所
G:○  膳所
B:○  膳所
M:○  膳所

11)歴史上のできごとはどうでしょうか。たいかのかいしん
A:○  大化の改新
G:◎4 大化の改新
B:○  大化の改新
M:○  大化の改新

12)さらに、はんでんしゅうじゅのほう
A:○  班田収授法
G:◎4 班田収授の法
B:×  版伝秀樹の方
M:○  班田収授法

13)こんなの出てくるかな。かんのわのなのこくおう
A:×  間の和の名の国王
G:×  韓のワノナノ国王
B:×  官の和の名の国王
M:×  間の輪の名の国王

14)専門用語も試してみましょ。
   ちょうきゆうりょうじゅうたくのふきゅうのそくしんにかんするほうりつ
A:×  長期有料住宅の普及の促進に関する法律
G:○  長期優良住宅の普及の促進に関する法律
B:×  長期優良住宅の普及の促進に関する方 (入力字数制限)
M:○  長期優良住宅の普及の促進に関する法律

15)カタカナで出てくるかどうか、とるあき
A:×  取る秋
G:×  とる秋
B:×  とる秋
M:×  とる空き

16)そういえばこれはアルファベットで出てくるだろうか。びーず
A:△  B'z(8番目)
G:×  ビーズ
B:×  ビーズ
M:×  ビーズ

17)アルファベットではないが、とうほうしんき
A:×  党方針記
G:◎5 東方神起
B:○  東方神起
M:×  東邦新規

18)文豪の作品から、わがはいはねこである
A:○  吾輩は猫である
G:◎4 吾輩は猫である
B:○  吾輩は猫である
M:○  吾輩は猫である

19)恩田陸先生の作品から、さんがつはふかきくれないのふちを
A:○  三月は深き紅の淵を
G:◎5 三月は深き紅の淵を
B:×  三月は深き紅の縁を
M:○  三月は深き紅の淵を

20)最後は文豪の名前で、ひぐちいちよう
A:○  樋口一葉
G:◎4 樋口一葉
B:○  樋口一葉
M:○  樋口一葉


ATOK 計56点
 ◎=0
 ○=12
 △=1
 ×=7
寸評:人名が多かったので苦労した模様だが、地名や文学作品は完璧。

Google日本語入力 計72点
 ◎=14
 ○=2
 △=0
 ×=4
寸評:B'zが変換されなかったのは盲点だった。人名には本当に強い。

Baidu Type 計46点
 ◎=0
 ○=11
 △=0
 ×=9
寸評:変換のアイデアは良いが語彙はまだまだ。辞書機能の強化を望む。

MS IME 計40点
 ◎=0
 ○=10
 △=0
 ×=10
寸評:ノーコメント。「神鋼弱」ってナニ?


というわけで、変換ということだけでみると、
 1位 Google日本語入力 72点
 2位 ATOK 56点
 3位 Baidu Type 46点
 4位 MS IME 40点
上記のようになりました。

ATOKには意地悪な変換項目であったし、
Google日本語入力のもたつきを考慮すると、
点差ほどのGoogle日本語入力の優位性はなさそう。
ATOKには同音異義語の意味を示したり、
誤入力を指摘する機能があるので、
やはりきちんとした文章を書くときにはATOKがおすすめ。
がしかし、Google日本語入力は有名人や地名、観光地が
きちんと変換できるので、ブログを書くには最適。
試用版の段階で実用レベルのものを出したあたりはさすが。

Baidu Typeは全体的に変換辞書が劣っていた。
ただ、変換の方法自体は悪くないし、
ツールバーのデザインもおしゃれ。
動作も軽いので、きちんと強化を図っていけば、
使い物になるはず。頑張って欲しい。

IMEについてはコメントしない。
こんなものを堂々と自前OSに標準装備させているM社はすごい。
それだけを言っておこう。

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